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ふるさとは世界の宝もの!
高野・熊野が世界遺産に


人類共有のかけがえのない財産である世界遺産に登録された「紀伊山地の霊場と参詣道(さんけいみち)」。信仰の地とそこに通じる参詣道とともに、この地に息づく私たちの営みが優れた「文化的景観」として認められました。何代にもわたって引き継がれ、培ってきた私たちのふるさとが、世界の財産となりました。


紀伊山地の霊場と参詣道
紀伊山地に開かれた「高野山(こうやさん)」「熊野三山(くまのさんざん)」「吉野(よしの)・大峯(おおみね)」の山岳霊場と、そこに至る「高野山町石道(ちょういしみち)」「熊野参詣道」「大峯奥駈道(おくがけみち)」の参詣道、そして周囲を取り巻く「文化的景観※1」が主役であり、日本で唯一・最大で、世界でも類例のない資産として価値の高いものです。
※1文化遺産の一形態で、人工物と自然が一体となって形成される風景をいいます。例えば、神々が宿るとして崇拝される「山」、徒歩で自然との接触を重ねることが修行となる「参詣道」などです。





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伽藍地区(高野山)


円座石(わろうだいし)(熊野川町)

世界遺産とは
1972年のユネスコ※2総会で採択された世界遺産条約※3に基き、世界遺産リストに登録されている文化・自然遺産をいいます。顕著な普遍的価値を有する遺跡、建造物や自然など、未来に遺すべき人類にとってかけがえのない共通の財産が登録され、国際的に保護・保全の取り組みが行われます。現在、世界中で 788物件※4が登録されています。

※2国際連合の教育科学文化機関
※3正式名:世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約
※4主な登録物件(略称) 凱旋門(フランス) サンチャゴ巡礼道(スペイン・フランス) 万里の長城(中国) ピラミッド(エジプト) グレートバリアリーフ(オーストラリア) グランドキャニオン・自由の女神像(アメリカ) など



登録までの歩み
平成12年11月 文化庁が、ユネスコの世界遺産暫定リストに申請することを決定
平成13年 4月 ユネスコの世界遺産暫定リストに記載される
平成15年 1月 政府からユネスコ世界遺産センターに「登録推薦書」を提出
平成15年10月 国際的な専門調査機関による現地調査が実施される
平成16年 7月 世界遺産に登録される

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ユネスコ世界遺産委員会
“世界遺産登録”これからが本当のスタートです

世界遺産に登録されたことがゴールではありません。
私たちの誇るべきふるさとを多くの人に知ってもらい、
さらに良好な形で未来につなげるためのスタート地点に立ったところです。
皆さんもこの素晴らしいふるさとを再発見してみませんか。

◆霊場「高野山
空海が真言密教の山岳修行道場として816年に創建した「金剛峯寺」を中心とする霊場です。現在も117の寺院が密集し、1200年の歴史を持つ山上の宗教都市を築いています。
伽藍地区のシンボル根本大塔や山内で最古の不動堂、徳川家康・秀忠の霊廟(れいびょう)である徳川家霊台、高野山一帯の地主神をまつる丹生都比売神社などがあります。
さらに、奥院には大名家が建立した多くの巨大な石塔をはじめ、各時代各層の人々の20万基ともいわれる大小の墓碑が並び、人々の厚い信仰が日本有数の霊域をつくり上げています。
丹生都比売神社(かつらぎ町) 徳川家零台(高野町)

◆霊場「熊野三山」
滝や岩などへの自然信仰を起源とした三つの大社は、仏教と融合する神仏習合をすすめ、熊野への信仰を集めることとなりました。
後白河法皇など百回を超える上皇の熊野詣(もう)ではさらに一般庶民にまで広がり、たくさんの人々がすべての人を受け入れる蘇生の地「熊野三山」を目指しました。
現在、全国各地に建てられた熊野神社は、3,000社以上といわれています。
熊野本宮大社(本宮町) 熊野速玉大社(新宮市)

◆参詣道
三霊場への信仰が盛んになるにつれ、そこに至るために開かれた三つの参詣道です。
高野山町石道は、空海が切り開いた高野山への主要道です。鎌倉時代には、沿道の一町(約109メートル)ごとに建てられたそれまでの木製道標から石造りの町石に整備され、高野詣でに訪れた人々はひとつひとつの町石に拝礼しながら登りました。
熊野参詣道は、熊野三山を目指す参詣者の出発地や時代によって複数の経路が出来ました。特に、京都を起点として上皇が利用した紀伊路には、熊野九十九王子と呼ばれる社があり、読経や歌会などが行われました。また、おびただしい人が列をなして進んだことから「蟻(あり)の熊野詣」と形容されました。
大峯奥駈道は、「吉野・大峯」と「熊野三山」の二大霊場を結ぶ起伏に富む山岳・尾根道で、修験道の重要な修行場です。

◆霊場「吉野・大峯」
「金峯山」を中心とする「吉野」の地域と、その南に連続する山岳修行の場「大峯」の地域からなります。山野での修行により霊験を高めようとする修験道(しゅげんどう)の中心地として発展し、10世紀の中頃には国内第一の霊山として中国にもその名が伝わるほどの崇敬を集めました。
山上ヶ岳 西の覗(のぞ)き(奈良県)

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奥院(高野町)


那智大滝(那智勝浦町)



熊野参詣道(熊野川町付近)



高野山町石道(九度山町付近)

イベント情報
世界遺産登録記念特別展「祈りの道〜吉野・熊野・高野の名宝〜」
関係寺社が所蔵する名品を特別公開
日時 8月10日〜9月20日9:30〜17:00月曜休館(9月20日は開館)
場所・問い合わせ 大阪市立美術館(天王寺公園内 大阪市)電話06-6771-4874

2004かおり風景全国フォーラムin高野
かおりと文化の新しい発見と体験
日時 9月11日(土)・12日(日)
場所 高野山会館・転軸山公園(高野町)
内容 柳生博さんの講演、現地見学会、宮川大助・花子劇団による環境劇、写真展、匂い袋作りのワークショップ等
問い合わせ 実行委員会電話0736-56-5244、県庁環境管理課 ※事前申込要

世界遺産登録記念三県共同行事 森羅万唱〜紀伊山地からの祈り〜
交流イベント=地域の食・物産販売、地元のアーチストによる上演
記念式典
記念ステージ=細野晴臣さんが制作・上演
日時 9月19日(日)13:00〜20:30
場所 大斎原・山村開発センター(本宮町)
定員 1,200人 希望者多数の場合抽選
申込 往復ハガキ、インターネットで住所、氏名、電話番号、人数(4人まで)を8月20日までに民族芸術交流財団〒102-0084東京都千代田区二番町2番地平田ビル内
http://www.sekaiisan-kiisanchi.jp/
問い合わせ 申込先電話03-3237-2222

世界遺産登録を契機に10月から12月に大型観光キャンペーンを実施し、秋の行楽シーズンを盛り上げます。

世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」パンフレット
高野・熊野の魅力を伝えるパンフレットを配布しています。
(配布場所)振興局地域行政課、市町村役場、県内ローソン・セブン-イレブンの各店舗、県庁地域振興課
問い合わせ 県庁地域振興課

ホームページでも紹介
・登録された資産の概要
・街道マップ(県内参詣道をエリア別に、鉄道や路線バスを利用して歩けるように設定し、観光スポット・トイレ・休憩所なども表示)
・主な関連行事やイベントなど
今すぐ役立つ情報を掲載しています。
http://www.pref.wakayama.lg.jp/sekaiisan/

































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