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人権連載

難病と人権

「不治の病」を指す「難病」という病気の範囲は、医学の進歩にともない時代と共に変わります。現時点で発病原因が不明で治療法が未確立等の病気が、難病として指定され、この対策として医療費の助成が行われるとともに治療研究も盛んに行われています。
しかしながら、難病患者・家族は、病気であるがための様々な問題に直面しています。病気を家族にうち明けられずに苦しむ人や、病気の告知で悩む家族もいます。長期治療による経済的負担や、将来の生活不安から生じる心理的なストレスもその一つです。さらに就労条件や就労環境で、治療や病気への配慮がないため仕事を続けることができない等の問題も生じています。
また、難病には、外見上は健康な人と変わらないのに、病気のために行動や表情などに違いが出る場合もあります。病気への十分な理解がないと、見た目で判断したり先入観をもって対応してしまうことにもなりかねません。難病というだけで「うつる」とか「難病の家系」といった誤解や偏見を持つ人が依然として存在し、心ない言葉や態度で傷つけられる患者・家族も少なくないのが実情です。
こうした問題をもっと身近なこととして理解を深め、誤解や偏見がないか今一度見直してみてください。私たちは、難病患者・家族が病気であるがために社会的弱者となることや差別の対象となることを防ぎ、共に生きる社会を作らなければなりません。

●難病は人から人へ「うつる」病気ではありません。
●難病がすべて「遺伝」するわけではありません。

※遺伝子が原因といわれる難病の多くは遺伝によって発病するのではなく、むしろ遺伝子の突然変異によると考えられており、何らかのきっかけで誰でも発病する可能性があります。

難病患者・家族の皆さんへ
様々な問題への支援活動を行う患者会・家族会等があります。また、難病に関して各種相談・支援を行うNPO法人も県内に設立されています。
一人で悩まずに、まずご相談ください。

問い合わせ:県庁健康対策課、各県立保健所

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