高野山に響く声明、こだまし、共鳴し、心に響く。
神仏を慰め、自らも無我の境地になって楽しむことで神仏の加護を祈る「法楽」。声明はこの法楽の一つです。
経文に旋律をつけてとなえる声明。 心をゆるめ、あらゆるものから心を解き放ち自然と交わり、自分の心に向かって魂を共振させて神仏に心をつなごうとするのです。
声明には弘法大師・空海によって伝承された真言声明と、最澄が伝えた天台声明に大別されています。高野山に伝わる声明は、高野山の別称である南山から南山進流声明と呼ばれています。
声明は、琵琶法師の奏でる平曲、謡曲、浄瑠璃に影響を与え、日本の伝統音楽の基礎となっていきました。
高野山では「高野山声明の会」を結成し,山内の儀式だけではなくコンサートやイベントを行っています。