高野山内には金剛峯寺を中心に117の寺の院立ち並ぶ。そのうち53カ寺が宿坊寺院として、高野山を訪れる参詣者を迎え入れています。
伽藍の発展とともに霊場高野山の寺所は広がり、数々の寺院が建てられるようになりました。平安時代には高野山を訪れる貴人のために形ばかりの庵室が建てられるようになり、江戸時代には各大名の宿坊として栄え、今日のような宿坊を持つ寺院として発展してきました。
各宿坊には長い歴史の中で受け継がれてきた文化財的価値を持つ建物や庭園、調度品などが遺されています。
宿坊では修行のために修行僧たちが宿泊客のお世話をしています。
宿坊では本膳形式の精進料理が出されます。精進料理は山菜や野菜の料理で、弘法大師が高野山を開いてから今日に至るまで、高野山で修行する僧たちの食膳を満たしてきたのです。
早朝の勤行では、清浄な空気の中に流れる読経、住職の説教が行われています。