御廟の橋を渡るといよいよ聖域、燈籠堂へ。御廟の橋は橋板が36板あります。金剛界37尊をかたどったもので、橋板の裏には仏のシンボル、梵字の種子が刻まれています。
この橋を渡ると、仏の浄土へ往くと信じられています。また、罪や煩悩がのぞかれるというので無明の橋とも呼ばれました。
この橋を渡る人は、ここで服装を正し、礼拝し、清らかな気持ちで霊域に足を踏み入れます。
貧女の一燈、長者の一燈の伝説がある御堂にはいくつあるのか数え切れない多くの燈籠がともされて峻厳な美しさがあります。あらゆる人々の燈火も等しくともされ、訪れる人の心に迫ります。
燈籠堂の後ろには、弘法大師御廟が密やかに建っています。高野山の野中で最も清浄な場所で、弘法大師は今も生きて、人々を救い続けていると信じられています。ここでは毎日お大師様に供養と献膳が行われています。
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御供所でつくった食事を、毎日午前5時半と午前10時半の2回、嘗試地蔵で味見を行い御廟へ運んでいます。
この地蔵のもとは、愛慢、愛語と呼ばれる大師の食事の世話をした弟子が御廟橋そばに「御厨明神」として祀られていたものだといわれています。
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