金堂は、当初は講堂と呼ばれていましたが、平安時代の半ばから一山の総本堂として重要な役割を果たすようになりました。現在の建物は1932年の7度目の再建によるもので入母屋造になっています。本尊として高村光雲作の薬師如来が奉安されて、壁面には木村武山画伯の壁画があります。
御影堂は、伝説の「三鈷の松」を前にして建つ、五間四面の宝形造りのお堂です。もとは弘法大師の持仏堂でしたが、後に大師の御影を祀りいまの名前になりました。真如親王が描かれた大師御影を奉安し、堂内の外陣には十大弟子の肖像が大師の御影を守護するかのようにかかげられています。
三鈷の松には、一つの物語が伝えられています。それは弘法大師が2年の入唐留学をおえ帰国の途中、唐の明州の浜より、伽藍建立の地を示したまえと持っていた三鈷を空中に投げられた。その三鈷は空中を飛行して、現在の伽藍の建つ地にある1本の松の木にかかっていたと言う。
この松は葉が3本に分かれた珍しいもので、拾って身につけるとご利益があるといわれています。
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准胝堂は、光孝天皇の願いによって真然僧正が建立したものです。
現在の建物は明治16年に再建されたものです。本尊の准胝観音は食堂にあったもので、得度剃髪の時の守り本尊でした。
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