1109年の藤原宗忠の中右記には中川王子と記されてあり、早くから王子社として成立していましたが、熊野御幸が行われなくなるにつれて、忘れ去られたようです。江戸時代、元禄の頃紀州藩が中川王子跡として今の石碑をたて整備しました。
小広王子は江戸以前の記録には出てきません。江戸時代以後、土地の氏神が王子となったようです。村の古い記録に、小広王子権現は氏神として、村はずれの小広峠にあったと記録されています。しかし、お参りする人も少なくなり1573年に継桜王子に合祀されました。近年、峠は国道工事のため切り下げられ、石碑も現在の場所に移されました。
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熊瀬川をわたり、登っていくと熊瀬川王子に至ります。
熊瀬川王子のあるここは、わらじ峠あるいは熊瀬川岳の登り口にあたります。熊瀬川の氏神を祀っていたようで、距離が近いため本来は小広王子と一つであったとも考えられています。
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険しいところとして知られた岩神峠には、すでに平安時代には王子社がありました。江戸時代までここには茅葺きの小さな祠がありました。
鬱蒼とした峠は、山賊が横行した危険なところで、一時は旅人も途絶えるのではないかと言われましたが、土地の豪族湯川氏の先祖である武田三郎がその山賊を退治したと伝えられています。
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